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岸本正史 Masashi Kishimoto

=第2回アシスタントコンダクター=

兵庫県明石市出身。大阪音楽大学声楽学科、同大学院歌曲研究室を修了後渡欧し、インスブルックチロル州立音楽院学部課程声楽科及び大学院 課程リートオラトリオ科にて研鑽を積む。その後渡米し、マンスフィールド大学大学院修士課程合唱指揮科特待生、ノースダコタ州立大学大学院後期博士課程合唱指揮科特待生修了。

Singers of United Lands 国際カルテットアジア代表メンバー、松原千振音楽監督ジャパンユース合唱団、アジアユース合唱団メンバー、ヘルムートリリング音楽監督”ブリテン戦争レクイエム”ツアー及び録音合唱メンバー世界オーディション合格(ドイツ)、デールワーランド音楽監督ベートベン音楽祭声楽アンサンブルメンバー世界オーディション合格(アメリカ)。

パチュカ国際音楽祭(メキシコ)、アジアユース合唱団フィリピン公演、 ASEAN ユース合唱団、マレーシアカナダ国交
60周年記念合唱団、ブルネイ国王マレーシア訪問記念演奏等でのゲスト指揮の他、アゼルバイジャンで開催された国際教育学会やドバイでの国際博覧会へはマレーシアを代表し首相とともに招待されマレーシアの合唱音楽を広く世界に紹介。審査員としても活動しており、これまでにマカオ、シンガポール、タイ、マレーシア、香港、インドネシア、フィンランドでの国際合唱コンクールに招待されている。

2015年に UiTM 室内合唱団を立ち上げ、これまでに第8回シベリウス国際合唱コンクール 混声部門 女声部門第1位(フィンランド)、第11回ヨハネスブラームス国際合唱コンクール 混声部門 フォルクローレ部門第1位 女声部門第2位、審査員特別賞 聴衆賞 特別グランプリ賞(ドイツ)、第9回ローマ国際合唱コンクール 女声部門 男声部門第1位 混声部門第2位 審査員特別賞(イタリア)、第7回コペルニクス国際合唱コンクール 混声部門 女声部門 フォルクローレ部門第1位 聴衆賞 審査員特別賞(ポーランド)、第2回カラマタ国際合唱コンクール グランプリ賞 混声部門 女声部門第1位(ギリシャ)、第30回プラハ国際合唱コンクール 混声部門第1位(チェコ)、第1回ハーモニーオブカルチャー国際合唱コンクール 混声部門第1位(フランス)、世界アートゲーム合唱コンクール 4部門第1位(スペイン)、第4回バリ国際合唱コンクール ユース混声部門優勝(インドネシア)、第1回マレーシア国際合唱コンクール グランプリ賞 混声部門 女声部門第1位、第123回全マレーシア合唱コンクール 優勝 指揮者賞受賞。
-IFCM アジア環太平洋地区 日本代表
-ICCF 日本代表
-ACDA 国際交流活動指導委員会 日本代表
-宝塚国際
室内合唱コンクール委員会 理事
タイ王国ランシット大学准教授を経て、現在マレーシア国立マラ工科大学音楽学部 大学院教授

    



第2回JCAユースクワイア 
2013年2月26日(火)〜3月2日(土)富山県民会館ホール 他
★Conductor Werner Pfaff(ヴェルナー・プファフ/ドイツ)
★Assistant Conductor 岸本正史

 

 今回ドイツから来日したヴェルナー・プファフ氏は、4日間のリハーサルの中で《音作り》にたいへんこだわっていました。全体をまとめ、和音を整え、聴き映えのする曲作りを念頭に置くのではなく、それぞれの曲の持つ《本当の音》を日本の若者と共有したいと、本番直前まで必死に指導される姿には胸を打たれました。
 プファフ氏は練習中に、日本人は本当におとなしく、シャイであると繰り返しつぶやいておられました。今回のリハーサルを拝見し、日本人が持っている“全体の音の中に溶け込み、けっして飛び出したりしてはいけない”という考えが、ロマン派の豊かなフレーズ、南米の軽快なリズム、声でいろいろな音を表現する際、大きな壁になっていると感じました。
 日本では、若者が合唱する場所は多くありますが、合唱を通して音楽をアカデミックに学び体験する機会は少ないように思います。このJCAユースクワイアは、海外から優秀な合唱指揮者を招待し、全日本合唱連盟と開催地の県連の全面的バックアップを得て開催されており、日本を代表するユースクワイアとして大きく成長しています。そして、全日本合唱連盟では若い世代の音楽家たちが貴重な経験を積み、それを地元へ広げていってほしいと強く願っています。
 来年、三重県で行なわれる第3回JCAユースクワイアでは、歌うことの喜びを感じるだけに留まらず、与えられた楽曲を自分なりに考え、学び、表現しようという姿勢を身につけ、富山での素晴らしい演奏が再び三重で響き渡ることを期待しています。

*会報ハーモニーNo.165(2013年7月号)より抜粋

 私が大学生だった頃、友人との連絡はポケットベルからシンプルな機能の携帯電話に移行する時期でした。限られた文字数のみでのやりとりですが、着信が来る度に心躍り国際学生音楽祭で知り合った方のメッセージが海外から初めて届いた時の興奮はいまだに体に残っています。同じ頃、ジャパンユース合唱団アジアユース合唱団に参加し日本各地そしてアジア各国の新しい仲間と出会いました。スマートフォンの無い時代に過ごした約2週間の合唱三昧の日々はとても充実し、仲間が国へ帰る別れの朝はもう二度と会う事はないかもしれないと皆感じていたと思います。
  時は21世紀、オンラインの画面で合唱練習、アフリカの合唱団との現状意見交換、オンライン合唱コンクールそして飛行機に乗れば明日にはヨーロッパの地に立つ事が出来る時代に変化し、特に携帯電話が日常において格段の便利さをもたらした事は大きな社会現象だと思います。今や手放せない一品ではありますが、昔と比べると人と話すより電話と向き合うことの多い生活になってしまっていないでしょうか。合唱とは、中世の時代より人が集まり同じ時間を共有し人が繋がっていく事の出来る貴重な空間だと感じています。何十年も前にユース合唱団を通じて知りあった仲間は、今でも親友であり尊敬する仲間です。皆さんもJCA ユース合唱団に参加し、本来あるべき人と人とのコミュニケーションを合唱を通して存分に味わってください。そして一生の友を見つけてください