菊地海杜 Kaito Kikuchi
=第5回・第6回・第11回出演=
福島県福島市生まれ。東京工業大学 工学部 制御システム工学科(現 工学院 システム制御系)卒業。在学時には東京工業大学混声合唱団コール・クライネスにて学生指揮者を務めた。現在は合唱活動を中心に、東京近郊でアンサンブル歌手として活動している。合唱団 標 代表。Chor OBANDES 団内指揮者。vocalconsort initium、Vocal Ensemble feu メンバー。
Webサイト・スマホアプリ開発を生業にしており、サラリーマンとして働く傍ら、音楽動画配信サービス “initium ; auditorium” の開発・運営、音楽家・音楽団体向けのWebサイト・スマホアプリ開発、イベント告知用のLPページ作成などを行っている。また独学でデザインを学び、フライヤー、パンフレット、Webページ等のデザインも手がけており、音楽に関わる制作全般に携わっている。
Chor OBANDES を指揮し「第70回全日本合唱コンクール全国大会 大学ユース合唱の部」にて銀賞、「第1回東京国際合唱コンクール ユース部門」にて金賞第3位を受賞。
合唱や声楽アンサンブルのプレイヤーとして活動しながら、本業・個人事業の両方で音楽関係のWebサイト・スマホアプリ開発、フライヤーデザインなどを手掛けており、様々な方面から音楽に携わっています。
私は第5-6、11回と、トロサ演奏旅行企画とでJCAユースに計4回参加しました。
【プレイヤーとして】
2019年末に「馴染みのある曲を熱心に歌う」ことをコンセプトとした団体、合唱団 標(https://shirube-choir.com/)を立ち上げました。代表を務めていることもあって、現在の音楽活動の一つの柱となっています。
その他、Chor OBANDES、vocalconsort initium、Vocal Ensemble feuといった合唱団・声楽アンサンブルグループに所属し、古楽にロマン派に現代音楽、ポップスにジャズと、ジャンルを問わず日々楽しく歌っています。
【制作スタッフとして】
2020年から始まった感染症騒ぎで音楽活動が激減したことがきっかけとなり、同年7月に音楽仲間と協力して音楽配信サービスinitium ; auditorium(https://initium-auditorium.com)を立ち上げ、現在まで運営しています。
また同年に制作チームmusicolare(https://musicolare.com/)を結成し、フライヤーデザイン・システム開発などを手掛けています。最近では、JCAユースでご一緒した山口雄人さんが主宰を務める「コダーイ音楽教育研究所Online Labo」の受講生募集フライヤーを作成しました。
JCAユースはその音楽的な価値もさることながら、そこで生まれる様々な交流もかけがえのないものです。しかし「実際どんな雰囲気なの?」といった交流面の話はあまり語られてこなかったように思います。
そこで今回はあえてJCAユースを真正面から語らず、私目線でのちょっとしたエピソードをご紹介しようと思います。
※以下、コロナウイルス警戒期間においては相応しくない描写が含まれる場合がありますが、当該期間中は行政指示に基づいた行動を心がけていたことを事前に申し添えておきます。
4日間のキャンプを経てすぐ本番、というタイトなスケジュールですので「練習ばかりで交流している暇など無いのではないか?」と思われる方も少なくないと思います。ところが限られた時間ながらどんどん意気投合し、しまいにはアフターで酒を酌み交わしてバカ騒ぎしている、なんて光景がよく見られます(テノールだからそういう場面によく出くわすというのも多分にあると思いますが…笑)。
JCAユースに参加する方々は、皆さんそれぞれの活動範囲で活躍しておられ、自らのスタイルを確立しています。平たく言えばみんなキャラが立っています。私自身、最初こそ緊張しっぱなしでしたが、周りのキャラクターの強さに共鳴し、気づけば素になって楽しくやっていました。
個人的に印象に残っているのは第6回です。この回は練習・食事・宿泊がすべて同じ施設内でしたので、練習後に一部屋に集まって談笑する機会が何度かありました。後に職業歌手となる人、合唱指揮者となる人、合唱団体の運営の中核を担う人……といった、日本各地のキーパーソンが一堂に会して話す機会は今考えると本当に貴重でした。おすすめの合唱団や演奏を教えてもらったり、発声などの技術面に関してああだこうだと言い合ったり、雑談じみたエピソードトークを披露しては笑い合ったりと、楽しい夜だったのを覚えています。
JCAユースメンバーの多くは、本番が終わって社会復帰していく中で「ユースロスだ!」と嘆き始めます。私は特に社会人になってから痛感したのですが、合唱のことだけを考えていられる時間というのは、日常の中ではほとんどありません。その前提のもと考えると、JCAユースの5日という期間は短いようですが、むしろとてつもなく濃く長い時間です。恵まれた環境、充実した音楽のみならず、会話も弾むとなれば、終わってしまって心にポッカリと穴が空いたような「ロス状態」になってしまうのも想像いただけるのではないでしょうか。
JCAユースは、そこで得た交友関係が思わぬ形で発展することがあります。僕の場合、エキストラ出演に呼んでもらえたり、合唱団へのお誘いがあったり、フライヤーデザインやホームページ制作のご依頼をいただいたりといったことがありました。そういったことを抜きにしても、たまにご飯に行ったりしては最近どうよと語り合える大切な友人が何人もでき、「後の人生を豊かにする大切な場だったな」と日々反芻しています。
最後に、本企画をサポートいただいた関係者の皆さまに深く御礼申し上げます。そして、今後より多くの方に注目され、愛される企画となることを願っております。