上村誠一 Seiichi Kamimura
=第8回〜第12回出演=
福島県郡山市出身。国立音楽大学声楽専修 卒業。今春、国立音楽大学大学院音楽研究科修士課程声楽専攻 修了。第75回全日本学生音楽コンクール全国大会声楽部門大学の部第1位、NHK会長賞、佐々木成子賞受賞。ヘンデル《メサイア》、J.
S.
バッハ《ロ短調ミサ》・《クリスマスオラトリオ》など宗教曲のソリストを務める。
福島県合唱連盟創立70周年記念事業青少年選抜合唱団 テノールメンバー。第8〜12回JCAユースクワイア・Salicus Kammerchor アルトメンバー。
高校卒業後に立ち上げた合唱団「花凜歌(かりんか)」の指揮者として、第75回全日本合唱コンクール全国大会に同団を導き、銀賞受賞。
現在、5つの団体の主宰を務め、2023/2/12に開催する「上村誠一 主宰団体によるALL Joint Concert(パルテノン多摩 大ホール)」をもって全団約5年の活動休止。
「上村誠一 主宰団体によるALL Joint Concert(パルテノン多摩 大ホール)」
★チケットはこちらのURLから!
https://tiget.net/events/183960
★スペシャルプレイリストはこちら!
https://youtube.com/playlist?list=PL1OGiOpzl-tKLhCDTVqZd5M1vs1MbsdWY
皆さま、はじめまして。カウンターテナーの上村誠一(かみむら・せいいち)と申します。
初めて参加した第8回JCAユースクワイアから4年が経ち、今春も参加させていただけることに、心から感謝申し上げます。
私は、国立音楽大学・大学院に在籍した6年間、カウンターテナーとして声楽を学んできました。ここ数年、声楽のソリストだけでなく、合唱の界隈でも少しずつカウンターテナーに光が当てられてきているように思います。
私自身、JCAユースクワイア史上2人目のカウンターテナーで、カウンターテナーの参加数は第8・11回の2人が最大でしたが、今回はなんと3人のカウンターテナーが参加します。ありがたいことに2人とも親交のある歌い手だったので、この環境に感謝しながら、自分の今後の音楽活動の刺激となるような時間を過ごせるように努力を重ねて参ります。
私自身のレパートリーとして、ソロではバロック期の作品・英米歌曲・日本歌曲、自分が主宰を務める合唱団では邦人作品をメインに取り組んできました。
自分の中でのJCAユースクワイアのポジションとして、普段触れることのないレパートリーに、高い技術を持った歌い手と共に、外国からお越しくださった指揮者のリードで挑戦することができる場所と考えております。
普段の音楽活動はどちらかというと"アウトプット"、JCAユースクワイアは自分にとっては紛れもない"インプット"の場で、音楽家として成長していくために必要な一つの場面であると確信しています。
私がJCAユースクワイアで泣いた話をします。
初めて参加した第8回は、フィリピン・台湾からも参加メンバーがいらっしゃいました。台湾からいらっしゃったAliceさんが練習・本番とずっと隣で歌ってくださったのですが、彼女の美しい声に聴き惚れ、曲中、アルトが入るべきところで何度も入り損ねたことを今でも覚えています。
JCAユースクワイアのこの場でしか出逢えない人・出逢えない声を本当にありがたく思っていたところで、第8回のラストの曲だった〈Gabriella’s sång(ガブリエラの歌)〉のソリストに彼女が選ばれました。
なんてったってまず曲が良すぎるのですが、期間中ずっと隣で歌っていた彼女が(しかも声がいい)、我々のコーラスの前で輝いていたのです。
私は、リハーサルにも関わらず、楽譜と顔をグシャグシャにしながら彼女の声に耳を傾けました。当時、大学2年生だった自分は、こんなに幸せな音楽経験を自分なんかが享受してしまっていいのだろうか...という思いでおりましたが、あれから4年経った今、当時の経験がこの4年間を支えてくれたなぁと思います。
今回の参加メンバーのうち、ほとんどがコロナ禍を経て参加された方々で、第8回までの風を知っている方はほとんどいらっしゃらないのですが、新たなJCAユースクワイアの可能性への挑戦に参画させていただけることを誇りに思います。
私自身、今回が3回目(継続ラスト)の参加となるため、来年の参加は未定です。JCAユースクワイアで得られる経験と、ソリストとして活動するためのエネルギーと時間は、同じだけの価値があると考えています。
今年度、自団で全日本合唱コンクール全国大会に出場し、「留学後はアシスタントコンダクターとしてJCAユースクワイアに関わるのもアリだな☺」と思ったりもしたので(笑)、これからの自分の時間と向き合いながら音楽家として精進して参ります。