所蔵LPレコードのデジタル化〜広域利用への一歩 (2022/6/14)

今回のコロナ禍により活動の制限を受ける中で、デジタルの有用性−私たちがデジタルで何をできるのか、をさまざまな点で考える機会になりました。全日本合唱連盟音楽資料室は、独立行政法人日本芸術文化振興会の「文化芸術復興創造基金」(50万円)を受給し、所蔵LPレコードのデジタル化に着手しました。

この基金による支援事業は「新型コロナウイルス感染症の影響により、長期にわたる公演等の中止など、財政的に非常に厳しい状況にある文化芸術団体に対し、皆様からのご寄附を原資として、我が国の文化芸術の振興・普及を図るため、文化芸術活動を継続するための支援を行うもの」です。
--同振興会ウェブサイトより

このたびは、指揮者の松原千振・故今井邦男の二氏が精査された選りすぐりのLPレコード「CKセレクション」の中から、50点の音源をデジタイズ、オンラインストレージに保管した上で、専用のシステムから試聴できる環境を整えました。


「演奏は、場所や時、作品への思考、演奏者、楽器等により同一になることはない。その時こそ、私は考え、悩み、疑問を抱き、自らの演奏に立ち向かうことの重さを思う。ひとつの音への思考は尽きることがない。音楽資料は、私たちが音楽に接するそうした場面に助けとなり、さまざまな要素を私たちに投げかけてくる。」-----松原千振

 
「若い頃何も知らないでやっていたことの意味が今わかる。今はシャイン、彼がどうしてその時代にそういうものを書いたか、それがシュッツやバッハにどうつながっていくか、勝手な想像だけれど・・・ドイツ初期バロックの音楽スタイルが時系列的に繋がって分かってくる。[所蔵LPレコード整理時の随想記録から]」-----今井邦男


「CKコレクション」のデータを保管するデジタルアーカイブシステム「Terra sight」画面
(提供: 寺田倉庫株式会社

これは経年劣化・破損が懸念される資料の安全な保管を可能にしたと同時に、長年の懸案である「広域利用サービス」を進めるための、小さな一歩です。
さらに、加速する気候変動の資料への影響はライブラリーが直面している重要な課題であり、それに対する積極的な取り組みでもあります。

資料室のサービスについてのお知らせ (2021/6/14)

全日本合唱連盟音楽資料室では、当面の間、来館サービスを休止しております。
なお、当資料室が策定したサービス再開行程に沿って、3月22日よりメール、お電話、ファックスによるレファレンスサービスは提供を再開いたします。またビデオチャットサービス(Zoom)によるご相談も受け付けています。
皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解くださいますよう、お願い申し上げます。

●学校合唱団・学校図書館へのCDセット貸出 (2021/6/14)


音楽資料室では、教育に対する支援の一環として、広く合唱音楽に親しめるように選んだ作品のCDセットを、 全国の学校合唱団や学校図書館に貸し出すサービスをしております。
セットは、子どもたちが世界のさまざまな地域・時代の合唱と人々への理解や共感を深められることを願い、 図書「合唱名曲ガイド110 : ア・カペラによる混声合唱 / 松原千振 ; 山田茂 ; 岡部申之 共著」(音楽之友社)で紹介された合唱曲110曲の音源を中心に構成されます。同図書1冊付きで、作品の概要のほか、「詩の大意」「聴きどころ・歌いどころ」など分かりやすい解説を読むことができます。
授業や学校図書館の活動、国際理解への学習教材として、どうぞご利用ください。