音楽資料室 現在のご利用について(2023年5月25日)

開館 13:00-17:30/電話予約制(前日まで)/当日のご利用は空きがある場合来室可 tel.03-3547-5141

ご利用の際のお願い(感染防止対策)
ご来室にあたり、下記感染防止対策へのご理解とご協力をお願いいたします。
・発熱や体調不良時には、来室をお控えください。
・室内では咳エチケットや手指消毒・手洗いの励行ををお願いいたします。
・スタッフはマスクや手袋等を着用している場合があります。

春待ち気分〜【eラーニング】ライブラリーな散歩みち plus
韓国の歌“Gagok”―≪桔梗の花≫ [全3セッション] OPEN!

全日本合唱連盟音楽資料室が、資料や人との“出会い”を書き留めたダイアリー「ライブラリーな散歩みち」。その小道に、みなさまが散歩の足をとめ、対話し体験を楽しむ「広場」として、e-ラーニングクラス「ライブラリーな散歩みち plus」をオープンします。

 K-popや韓国ドラマ・映画の人気は今や世界的です。そのブームの流れは、韓国の声楽曲にまで届いていないかもしれませんが、現代の韓国作曲家たちは、自然景物の描写に人の心情を重ねる韓国詩に、次々と美しい歌を書いています。“Gagok”と呼ばれる歌の音楽に触れてみませんか。韓国の音楽事情、文学のお話を交え、ラジオを聴くようにどなたでも愉しめるクラスです。

  練習曲
≪桔梗の花≫ パク・ジフンPark Jihoon 作曲(ユ・ギョンファン Yoo Kyung Hwan 詩)

  クラス内容 (3セッション/定員 約25名)
セッション1    お話(解説/聴講20-30分)講師: 久暁 たかく さとる
Dr. Joanne Choe 著<パク・ジフンの芸術歌曲についての考察と演奏 A study and interpretive guide to the Gagok of Jihoon Park> (ノース・テキサス大学, 2019年)をテキストに、練習曲および作曲家について、また韓国の音楽事情などの解説を聴講します。

セッション2     声に出す!(自習/15分×2回、レッスン/時間未定)講師: 權 奇元 グォン・キグォン
「IPA国際発音記号」付き歌詞表(配布)を使い、歌詞に含まれる4つの特徴的な音に焦点を当てた講師による発音・解説録音(または録画)に習い、歌詞の音読を、モデレーターのガイドを聴きながら自習し、曲を口ずさんでみましょう。(インターネットに掲載された参考音源を複数ご紹介します。)参加者の方からのご質問や希望者による録音提出を受け付け、講師のアドヴァイスにより発音のブラッシュアップをします。

セッション3    韓国文化に触れる 講師: -BOOK振興会ほか
K-BOOK振興会による韓国の文学作品、作家についてのショート・レクチャーを聴講します。そのほか、楽譜の入手や著作権の取扱いなど韓国の音楽を知るために役に立つ機関サイトなどをご紹介します。

  講師

久 暁 (たかく さとる)

音楽学・音楽評論。1992年東京藝術大学大学院音楽研究科音楽学博士課程修了。日本大学芸術学部教授。
近現代ギリシャ音楽研究、20世紀の亡命移住ロシア人音楽家研究、アジア諸国の西洋音楽事情について研究およびフィールドワークを重ねる。上海音楽学院および台湾の音楽学関連の学会で招待講演を行い、韓国では『客席』他の音楽雑誌に寄稿。
音楽評論家として『ショパン』『モーストリー・クラシック』等の音楽雑誌に定期的に執筆を行っている。
共著書・訳書として 『日本戦後音楽史(上・下)』(平凡社)、リチャード・クロッグ『ギリシャの歴史』(創土社)、校訂楽譜として『ニコライ・メトネル《忘れられた調べ 第1集》作品38』(全音楽譜出版社)ほか

權 奇元 (グォン・キグォン)

合唱指揮者、教育者。 米国・テキサス州立大学およびテキサス大学オースティン校で、合唱指揮と声楽を学ぶ。韓国・光州大学校大学院音楽博士修了(DMA)。2011年、安東(アンドン)少年少女合唱団を設立。同団は、その活動の斬新さ・独自性により、児童合唱団として初となる国家認定を受け、韓国内の活動を中心に、2014年「世界合唱オリンピック(現・World Choir Gamesアマチュア合唱団のための世界最大の合唱コンクール)」の参加に始まり、イタリア、日本、ブルガリアなど、海外の国際合唱コンクールやフェスティバルで演奏を重ねる。20年以上にわたる米国および韓国の合唱団での指揮、教育、地域活動への貢献は高い評価を得ている。2018年全日本こどもコーラス・フェスティバル(京都)参加。Koo Chun氏(韓国国立合唱団第9代芸術監督兼指揮者)に師事。

一般社団法人 K−BOOK振興会

2011年の設立以来、日本の出版界で翻訳・出版される韓国書籍の拡充を図るため、積極的に情報発信を行い、2020年一般社団法人化。「K-BOOK フェスティバル」、「日韓出版関係者交流会」などさまざまなイベントを主催するとともに、翻訳者育成のための「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」や「韓日翻訳者育成プログラム」なども開催している。日本語で読めるK-BOOKを紹介する“K-BOOK読書ガイド「ちぇっくCHECK」”を刊行するなどK-BOOKに親しむための情報発信にも努めている。
公式サイト https://k-book.org/

  ご案内


Photo by Taira Tairadate

谷本喜基 (たにもと よしき)

和歌山県出身。東京芸術大学音楽学部声楽科卒業。指揮者、ピアニスト、アンサンブル歌手(バリトン)、イングリッシュハンドベル奏者。主宰する音楽団体「イコラ」のプロジェクト、特にオンライン合唱団「イコラ・リモート・クワイア」はオペラ「イラストで観る≪ラ・ボエーム≫第2幕」などプロ・アマの垣根を越え、また生活する場所や年齢などを限定しない音楽活動が多くの人に支持され今後の展開が期待される。
Vocal Ensemble 歌譜喜、ヴォーカル・アンサンブル カペラメンバー。

開催期間
2023年2月26日
より開始(順次配信)

参加料金
一般3,600円/早割 3,300円
JCA正会員・維持会員3,300円
U22 (22歳以下)1,500円

問合せ/申し込み方法・その他
当クラスは基本的にインターネットを利用するものですが、ネット環境をお持ちではなく、当クラスへの参加を希望される場合、可能な限り受付いたします。どうぞ係までご相談ください。

お申し込みは or お電話で 

一般社団法人全日本合唱連盟音楽資料室 (担当: 露木)
Tel 03-3547-5141 (月-金13:00-17:30)
e-mail:
当連盟HP「音楽資料室」ページ内「Eメールによるお問い合わせ」フォームにご記入のうえ、送信ください。

所蔵LPレコードのデジタル化〜広域利用への一歩 (2022/6/14)

今回のコロナ禍により活動の制限を受ける中で、デジタルの有用性−私たちがデジタルで何をできるのか、をさまざまな点で考える機会になりました。全日本合唱連盟音楽資料室は、独立行政法人日本芸術文化振興会の「文化芸術復興創造基金」(50万円)を受給し、所蔵LPレコードのデジタル化に着手しました。

この基金による支援事業は「新型コロナウイルス感染症の影響により、長期にわたる公演等の中止など、財政的に非常に厳しい状況にある文化芸術団体に対し、皆様からのご寄附を原資として、我が国の文化芸術の振興・普及を図るため、文化芸術活動を継続するための支援を行うもの」です。
--同振興会ウェブサイトより

このたびは、指揮者の松原千振・故今井邦男の二氏が精査された選りすぐりのLPレコード「CKセレクション」の中から、50点の音源をデジタイズ、オンラインストレージに保管した上で、専用のシステムから試聴できる環境を整えました。


「演奏は、場所や時、作品への思考、演奏者、楽器等により同一になることはない。その時こそ、私は考え、悩み、疑問を抱き、自らの演奏に立ち向かうことの重さを思う。ひとつの音への思考は尽きることがない。音楽資料は、私たちが音楽に接するそうした場面に助けとなり、さまざまな要素を私たちに投げかけてくる。」-----松原千振

 
「若い頃何も知らないでやっていたことの意味が今わかる。今はシャイン、彼がどうしてその時代にそういうものを書いたか、それがシュッツやバッハにどうつながっていくか、勝手な想像だけれど・・・ドイツ初期バロックの音楽スタイルが時系列的に繋がって分かってくる。[所蔵LPレコード整理時の随想記録から]」-----今井邦男


「CKコレクション」のデータを保管するデジタルアーカイブシステム「Terra sight」画面
(提供: 寺田倉庫株式会社

これは経年劣化・破損が懸念される資料の安全な保管を可能にしたと同時に、長年の懸案である「広域利用サービス」を進めるための、小さな一歩です。
さらに、加速する気候変動の資料への影響はライブラリーが直面している重要な課題であり、それに対する積極的な取り組みでもあります。

●学校合唱団・学校図書館へのCDセット貸出 (2021/6/14)


音楽資料室では、教育に対する支援の一環として、広く合唱音楽に親しめるように選んだ作品のCDセットを、 全国の学校合唱団や学校図書館に貸し出すサービスをしております。
セットは、子どもたちが世界のさまざまな地域・時代の合唱と人々への理解や共感を深められることを願い、 図書「合唱名曲ガイド110 : ア・カペラによる混声合唱 / 松原千振 ; 山田茂 ; 岡部申之 共著」(音楽之友社)で紹介された合唱曲110曲の音源を中心に構成されます。同図書1冊付きで、作品の概要のほか、「詩の大意」「聴きどころ・歌いどころ」など分かりやすい解説を読むことができます。
授業や学校図書館の活動、国際理解への学習教材として、どうぞご利用ください。